2016/01/17
環境認識とは
環境認識を簡単な言葉で表すと、
「トレードのタームに合ったトレンドを見出し、重要な価格帯に到達していないか確認する作業」
と説明できます。
基本的に環境認識は、トレードの執行時間足より上位の時間足を参考にします。
例)デイトレードのスタイルで執行時間足を15分とする
①日足の波形を確認して主要トレンドを確認する・重要な価格帯に到達していないか確認する
②4時間足に落とし込み二次的トレンド(日足のリトレースメント含む)の確認・重要な価格帯に到達していないか確認する
③1時間足に落とし込み直近の波形を確認する
④15分足に落とし込みエントリーチャンスを待つ
流れとしてはこの様になります。
チャートは基本的に時間軸毎に見え方が変わってきます。日足チャートではアップトレンドでも4時間足チャートではダウントレンドになっている事もあります。環境認識で大切な事はトレードのタームに見合ったトレンドを重要視する事です。そのため、日足より4時間足の波形やサポート・レジスタンスを優先させる事もしばしばあります。
私はデイトレーダーなのでトレードを15分足で執行していますが、1時間足でも30分足でも5分足でも問題ありません。
参考記事:デイトレードで最適な執行時間軸とは
例ではデイトレードの環境認識の流れを記載しましたが、スキャルピングではトレンドフォローするのか、マーケットノイズを刈る手法なのかを考えた上で環境認識をしなければいけません。トレンドフォローをするのであれば、1時間足辺りを重要視する必要があります。日足を執行時間足とするスイングトレードをするのであれば、週足まで分析する必要があります。
環境認識の手順と求められる能力
環境認識はマルチタイムフレーム分析とも呼ばれています。その名の通り時間軸毎の波形やサポート・レジスタンスを統合的に分析し、ロング(買い)なのかショート(売り)なのかを判断する事を目的としています。もちろんトレンドが発生しておらず、重要な価格帯にも差し掛かっていなければトレードを見送る判断もしなければいけません。
例1
日足=ダウントレンド
4時間足=ダウントレンド
日足と4時間足の波形を根拠にショート狙い
例2
日足=ダウントレンド
4時間足=明確なアップトレンド
日足はダウントレンドだが、4時間足を優先させてロング狙い
例3
日足=方向感無し
4時間足=方向感無し
根拠が無いので見送り
例4
日足=強力そうなサポートに達している
4時間足=ダウントレンド
日足のサポートを優先させてロング狙い
例を上げればキリがありませんが、基本的に環境認識ではトレードの根拠を探ります。
参考記事:環境認識ではトレードの根拠を探る!
例3の様に見送りをする事も重要で、経験を積めばFXにおけるデイトレードにはチャンスは少ないと言う事が解ってきます。
例4の様に直近のトレンドに逆らい日足のサポートラインを優先させる必要がある相場環境もあります。
環境認識で求められる能力は、
・トレンド波形を見出す能力
・サポートライン、レジスタンスラインの強度を見極める能力
・トレンドの発生・終焉を見逃さない能力
・トレードを見送る判断をする能力
これらが上げられます。
トレンド波形を見出す能力は長期的なトレンドを優先させるのか、それとも直近のトレンドの方が優位的なのかを見極める能力の事です。トレンドフォロー手法には絶対に必要になってくる能力です。
サポートライン、レジスタンスラインの強度を見極める能力は価格がその領域に入った時に反発が起こるのかを判断する能力の事です。サポートラインやレジスタンスラインには強度があります。強度が弱そうなラインは反発を考えずにその領域を脱するまで静観するか、トレンドが発生しているのであればトレンドフォローを優先させるかの判断をする能力です。とても重要な技術とも言えます。
トレンドの発生・終焉を見逃さない能力は、いち早くトレンドに追随、便乗するためには重要な能力であり、いち早くレンジ相場への移行に気付くために必要な能力です。トレンドは一度発生すると明確なシグナルが出るまで継続すると言われていますが(参考記事:ダウ理論とは)、FXでは経済指標発表や要人の記者会見が頻繁にあるため、発表や会見前にポジションをクローズさせるタイプのトレーダーは、トレンドを早期に発見しないとエントリーが出来ないケースも多々あります。また、トレンドの終焉を見落とすとトレンドフォローを柱とした手法では精度が落ち、収益には繋がりにくくなります。
トレードを見送る判断をする能力は、上位時間足に根拠が無いと判断する能力です。無駄なトレードは収益を下げる原因になるので、相場の世界で稼ぐためには必須の能力だと言えます。
この様に環境認識では、トレードの根拠を入念に探っていきます。
導き出された答えを執行時間足に持ち込み精度の高いトレードに挑みます。
環境認識で得た情報がトレードのバックボーンとなり、優位性のあるトレードの礎となります。
最後までお読み頂きありがとうございます。
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