2016/01/17
利食いとは
利食いとは含み益を決済する行為です。しかし、これが簡単ではありません。
含み益が出れば決済をすれば良いという訳では無く、損益比率を考えなければいけません。
参考記事:FX入門 損切りの基礎を学ぼう!
利食いは損切りと表裏一体です。損切りで失う損失以上の利益を望まなければいけません。
理屈は解っていても実行するとなると簡単ではありません。人間の本能が邪魔をするからです。
人間の本能について解り易く説明する例で有名なのが、「プロスペクト理論」です。
あなたはどちらを選びますか?
問1
A.確実に100万円が当たるくじ
B.50%の確率で200万円が貰えるが、外れれば0円のくじ
問2
A.確実に100万円を徴収されるくじ
B。50%の確率で200万円徴収されるが、当たれば徴収されないくじ
問1.では大半の人がAの「確実に100万円」を選ぶと言われています。不確定な利益より確定された利益を選ぶという事ですね。
問2.では大半の人が「50%の確率で徴収されない」を選ぶと言われています。損失を回避できる可能性に賭ける訳ですね。
この人間心理をそのままトレードに当てはめると、とても危険とも言われています。
問1.が利食いだとすると、Bを選ばずにAを選んでしまったら200万円を狙える可能性があるのに100万円で妥協しています。勿体ないですよね。
問2.を損切りだとすると、Aを選ばずにBを選んでしまったら100万円の損失で済むのに200万円の損失を生む可能性を自ら生んでしまう事になります。
これらは、目先の利益を逃す事を恐れ、損失に関しては寛容になるという人間の本能を表現したものです。
大半の人がトレードで利益を出せないというのも納得がいきますよね。
このプロスペクト理論で重要視したいところは問1の利食いに関する考え方です。
利益を狙える可能性があるのであれば、「何処まで狙うべきか?」という点です。
タイトルに「利食いに正解は無い!?」と入れましたが、損益比率を1:1以上にするという条件さえ満たせば、それ以降の事は全てが正解とも言えます。
要するに損小利大を実行さえしていれば、本能に逆らう事が出来、尚且つ正しい利食いに繋がると言えます。
利食いのターゲット
利食い幅は、損切り幅より大きく狙う事は言うまでもありませんが、ターゲットがあるに越した事はありません。
ターゲット候補として、
・直近高値、安値
・フィボナッチ・ピボット
・ボリンジャーバンド3σ、-3σ
などが一般的です。
しかし、単純にターゲットを見つけて含み益を決済するというのは少々ナンセンスです。
利食いのターゲットを決める時も根拠を決める方が利益を残し易くなります。
利食いのターゲットを見つけるコツは相場環境を利用する事です。
・トレンドが強い時はターゲットを遠くにする
・トレンドが弱い時は直近の高値、安値より少し手前
この様に考えておけば、トレンドが強い時は大きく利益を狙う事にも繋がりますし、トレンドが弱い時は、レンジに移行する事を警戒し直近の抵抗帯の手前での手仕舞いというシナリオを描く事が出来ます。利食い手前で価格が逆行し損切りになるという悔しいトレードを減らす事にも繋がります。
また、レンジ相場では、価格がイレギュラーな値動きをするため、慣れるまではトレードをオススメ出来ません。もし、トレードをするのであれば、大きく利益は狙わない方が利食いに繋がり易くなります。
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