2016/01/17
損切りとは?
損切りとは、トレーダーの意志で含み益を決済する事です。
損切りを行う理由は、
A.損失を限定するため
B.損益比率を算出するため
主にこの二点が目的です。
A.損失を限定するためは大事な証拠金を守るための防衛手段です。
「デイトレード」のご紹介こちらの書籍の中には、損失をコントロールすると表現されています。
損失を限定すれば、新たなチャンスが到来すれば何度でもエントリーする事が出来ます。
FXでの失敗例の大半は、損切りが出来ないがために大きな含み損を抱えて大損をするケースです。
含み損が大きくなると証券会社の方からマージンコールという警告がきます。一定の証拠金維持率を下回り、ニューヨーク取引時間が終わった時に判定されます。サマータイムで6時、ウインタータイムで7時になります。
マージンコールが発せられると新規ポジションは建てられなくなります。
そして、指定された時間までに
・損切り
・証拠金の追加
これらをしないと強制ロスカットになります。
つまり、「証拠金が足りないからこれ以上取引は出来ませんよ」という証券会社の自衛手段とも言えます。マージンコールがない証券会社もあり、指定の証拠金維持率を下回ると警告なしに強制ロスカットになるケースもあります。
また、強制ロスカットになった場合、証拠金がマイナスになる事もあります。この場合は証券会社に借金をしている事になるので速やかに返済する必要があります。
よく聞く悲惨な失敗例は、大きな含み損を抱えた時に強制ロスカットを避けようとして証拠金を追加する行為です。いつか思惑の方向へ価格が順行する事を期待しての行為ですが、そのまま逆行し続ければ必要以上に証拠金を失う羽目になります。30,000円程度の損失で済んだところが100,000円の損失になり、ようやく損切りの決心ををするといった具合です。
FXでは損切りをした後に価格が思惑の方向へ順行する事が多々あります。しかし、順行する事を期待して証拠金を追加する行為は非常にナンセンスでトレーダーとして失格です。
そもそも、マージンコールが来るまで含み損を大きくする事自体が間違っています。証拠金に対して適切なLOTサイズでトレードをしていないか、損切りが出来ない未熟なメンタルという事になります。
B.損益比率を算出するためというのは、損切り幅を基に、利食い幅を決まる考え方です。このブログでも何度も記事にしている王道のスタイルです。
損失を20pipsにするのであれば、利益は20pips 以上狙います。20pipsだけだと勝率は5割以上狙う必要が出てくるので、なるべく1,2倍の24pips、1,5倍の30pipsという様に利食い幅を少しでも伸ばす様にします。
損益比率に対し収支がプラスになる勝敗の基準
トレード回数20回として
損切り金額10.000円
利食い | 勝 敗 | 勝率 | 収支 |
---|---|---|---|
1倍 | 11勝9敗 | 0.6 | 20.000 |
1.2倍 | 10勝10敗 | 0.5 | 20.000 |
1.3倍 | 9勝11敗 | 0.45 | 7.000 |
1.4倍 | 9勝11敗 | 0.45 | 16.000 |
1.5倍 | 9勝11敗 | 0.45 | 25.000 |
1.6倍 | 8勝12敗 | 0.4 | 8.000 |
1.7倍 | 8勝12敗 | 0.4 | 16.000 |
1.8倍 | 8勝12敗 | 0.4 | 24.000 |
1.9倍 | 7勝13敗 | 0.35 | 3.000 |
2倍 | 7勝13敗 | 0.35 | 10.000 |
上記の一覧表の様にリワードを大きく狙えば勝率が低くても利益を出す事が可能になります。しかし、相場環境によって狙う利食いポイントも考慮しなければならないので、固定した損益比率の適用は望ましくはありません。最低、1倍以上は狙う必要があるとだけ認識し、経験を積みながら大きくリワードを狙える相場環境を見つける様にしましょう。
損切りポイントの決め方
損切り貧乏にならないためには?でも書きましたが、損切りにも根拠が必要になってきます。シンプルな目安として直近高値、安値が上げられます。
他にも様々な決め方があると思いますが、大事なのはトレードのタームを理解した上で損切りポイントを設定する事です。
スキャルピングの様な超短期的なトレードであれば、許容できる逆行pips数をあらかじめ決めておく必要があるでしょう。
デイトレードのの様な数時間から一日以上ホールドするトレードであれば、損切りになればトレードのシナリオが崩れるポイントが望ましいと言えます。
スイングトレードの様な数日間ホールドするトレードは、ストップトレーリングを視野に入れておく必要があるので、意外にもタイトな損切りポイントになるでしょう。
損切りポイントは、経験を重ねていけばある程度パターン化していきます。ボラティリティを意識した損切りポイントの考え方が身に付けば、損切りポイントに悩む事も無くなるでしょう。
損切りのまとめ
とにかくFXでのトレードは、最初に損切りポイントを決めないと全てが始まらないと言い切れます。損切りを前提にしている事に対して初心者の方は抵抗があるかもしれませが、FXは単発で稼ぐものでは無く、損切りと利食いを繰り返し、結果的に利益を残すスタイルが健全的で安全に資産を増やす方法です。
損切りが出来なくて前に進め無い方は、ネットでトレーダーの失敗例を検索してみて下さい。とても悲惨ですよ。私も本格的にFXを始める前までは、損切りについて深く考えた事がありませんでした。しかし、書籍やネットで情報を目にする度、損切りは相場への参加料だという事を理解しました。
損切りは、トレードで稼ぐための第一歩です。
損切り=稼ぐため
この考え方が馴染むまでに時間はかかりません。
損失をコントロールできる様にし、次のステップへさっさと進みましょう。
そして、リスクを負う事に対しての感情をなるべく排除する様に意識して見て下さい。
損切り後、次のトレードに影響を及ばさない強いメンタルも同時に手に入れる様にしましょう。早い段階で結果が出る様になります。
最後までお読み頂きありがとうございます。
ブログランキングに参加しています。応援よろしくお願いします。
為替・FX ブログランキングへ 為替・FX ブログランキングへ
にほんブログ村