2016/01/17
正しい手法を学ぶ
FXに完璧な手法は存在しません。
どの様な手法も何かに妥協をしているのが現実です。
MACDとストキャスティクスのの様なオシレーターを駆使してもタイムラグやダマシのシグナルというデメリットを受け入れなければいけません。
有名なダイバージェンシー(逆行現象)を利用したとしても利食いに用いるのか、エントリーに用いるのかでは意味も大きく変わってきます。
同じ様な値幅の動きをしているレンジ相場での逆張りも、価格はサポートラインやレジスタンスラインでピッタリと止まる訳ではありません。ローソク足がオーバーシュートして損切りの逆指値に掛かる事もしばしばあります。
トレード手法に完璧なものは無く、オシレーターを駆使しても、簡単そうなレンジ相場を狙った逆張りでも妥協を受け入れなければ手法を確立する事は難しくなってきます。
その中で唯一、妥協点が少なく受け入れ易い手法と言うのがトレンドフォロー(順張り)です。
トレンドフォローの定義
トレンドフォローは大昔から相場の世界では基本中の基本として扱われています。
デメリットとして考えられる事は、トレードを絞り込むためエントリーチャンスが少なくなる点です。
トレンドフォローの定義は、
トレンドに逆らわない=トレンドに追随する
これのみです。
実にシンプルで簡単に馴染めそうですよね。
しかし、実際にはこのシンプルなトレンドフォローの定義を実践で活かすには相当な学習と経験が必要になってきます。
トレンドフォローを考える際に重要な事は、
・トレードのターム
・ボラティリティ(値動きの幅)
・相場環境
これらが考えられます。
トレードのタームはスキャルピング、デイトレード、スイングトレードと大きく分けて三種類ありますが、損切りと利食いのpips数でも考える必要があります。
ボラティリティも同様にpips数を意識しなければいけません。
相場環境は言うまでも無く、上位時間足でトレンドが発生しているかどうかが重要になってきます。
具体的に表現すると、
トレードのターム=ポジションの想定保有時間、エグジットまでのpips数
ボラティリティ=現在の価格の変動幅(pips数)
相場環境=執行時間足より上位時間足でのトレンド発生の有無
この様になります。
トレンドフォローの定義である、
トレンドに逆らわない=トレンドに追随する
シンプルな定義ですが、内容は濃く技術として身に付けるには相当の時間が掛かります。
どの様にトレード手法として確立するのか
トレンドフォローを身に付けるには、トレンド波形を見逃さないテクニカル分析が必要になります。
一般的にアップトレンドであれば、
前回高値を更新し安値も前回より切り上がっている事が前提になります。
ダウントレンドであれば、
前回安値を更新し高値も切り下がっている事が前提となります。
参考記事:FXでは波形を重視する!
波形は直近の高値、安値から過去にさかのぼり追っていきます。
この分析の段階で経験の浅い方には罠が待ち構えているので注意が必要になってきます。
経験が浅いと小さな波形でも気になってしまい、偶然に刻まれた波形をトレンド波形ととして見誤りエントリーチャンスを探してしまいます。
この問題は経験を積む事で徐々に解決されますが、ダウ理論の基本原則を認識しておくとより柔軟に対応する事が出来ます。
参考記事:ダウ理論とは
ダウ理論の基本原則「トレンドには三種類ある」では、主要トレンド、二次的トレンド、小トレンドを提唱しています。
小トレンドをエントリー執行時間足と考えれば、小トレンド未満の波形はスルーしなければいけません。
このスルー自体が重要なテクニカル分析の一つとなります。
上位時間足(二次的トレンド)でダウントレンドが発生していると仮定し、上記のチャートを短期足として見た場合、赤文字のA~Dの波形を重視して、青文字のA~Dの波形はスルーしなければいけません。B~Cへのリトレースメントと考える必要があります。
しかし、経験の浅いトレーダーはA~Dの様に綺麗な波形を刻むのをリアルタイムで見ていると二次的トレンド、小トレンドを無視してエントリーしたい衝動に駆られてしまいます。
頭では分かっているつもりでも、チャートに釣られてエントリーしてしまうポジポジ病に陥る人は少なくありません。
トレンドフォローを手法として確立するに当たり、重要な点は波形を見極める精度を高める事と二次的トレンドの見極めです。
デイトレードのタームで考えると二次的トレンドは、4時間足あたりの時間軸で判断すれば大きな間違いは起こりません。
具体的なデイトレードのタームで考えるトレンドフォローのトレード手法は、
①日足で主要トレンドを把握する
②4時間足で二次的トレンドを把握する
③短期足で小トレンドを把握する
④二次的トレンドを意識したエントリー
この様に考えれば迷いは無くなるはずです。
この流れを基本とし、
・日足、4時間足でのサポートライン、レジスタンスラインを意識した環境認識
・移動平均線を利用したトレンドの強弱の計り方
・相場環境に合わせたエントリーパターンの構築
・トレードの根拠をマイルールで決める
これらの要素を追加していけばシンプルで内容の濃いトレード手法の確立へと繋がります。
経験の浅い方や初心者の方は、まずはトレンド波形を見抜く眼力を養う事から始めてみて下さい。
最後までお読み頂きありがとうございます。
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